2005年シーズン最初の航空祭です。残念なことに,直前に静岡県県警のヘリが遭難するという事故があったため,「航空祭」から
「一般公開」へと名称,プログラムを変更しての開催となりました。
土曜日,休日出勤でお仕事を片づけ,24時過ぎに出発。
厚木ICからPAで仮眠を挟みながら焼津ICまで。焼津から早朝の市内を抜け,静浜基地方面へ。
4時くらいにまもなく南側駐車場の待機車列の後端に着き,食料調達後再び仮眠。この時点で,雲の切れ間が見えるような状況。
少しは期待できそうだったのだけど。
7時前,開門。南側駐車場に入る。幸い直前の雨もなかったようで,駐車場は沼地にあらず。一安心。
当日飛来組のヘリが続々とタッチダウンしていく。そして天候調査のT-3があがっていく。そこここに雲が多くて,
小雨もちらつくような状況でとにかく開催。T-3とT-7の新旧機体で編隊飛行。T-7のエンジン音の静かさと,
ジェットとは違う小回りの良さ,いかにもな飛行機の動きを楽しむ。派手さはないけれども,やっぱり飛行機。
T-3九機による静浜名物の大編隊飛行。連続離陸の次に編隊を整える指示が,「*番機,10cm前」てな具合。これにはびっくり。
そんな指示で整えられる編隊は,まさに幾何的な形状となって空を飛んでいくわけで。後で写真を見ると,
模型を置いたような風にも見えてしまうくらい。小回りもきくので,機動はきびきびしていて気持ちいいし,
やっぱり出力によって変わるエンジン音が何ともいえず。
プロペラの平和な音の後には,小松からの爆音×2。
小松のF-15Jは始めて見ます。こいつはただの航過飛行。ちょっと間を開けて,三沢からの米軍F-16によるデモ飛行は圧巻。
終始A/B炊きっぱなしの爆音をまき散らしながら,F-16らしい小回り機動を魅せてくれました。
ひたすらな爆音に周囲の子供たちもおびえてしまったらしい……。少し雲が多かったのが残念ですが,
最後のまっすぐに上がっていって雲に消えていったのがなんともかっこよかったですな。
正午になり,今年航空事故で亡くなった方のご冥福をお祈りすべく,総員黙祷。
この後,展示飛行はすこし休憩。午後一で岐阜のF-2が機動飛行を魅せてくれるはず,だったのですが,
急激に上空にやってきたエコーのおかげで,基地は土砂降り。機体も基地上空でいったん待機したものの,コントロールの
「エコー改善見込みなし。RTB」の指示で帰投。飛行はキャンセル。F-2の前には静岡県警のヘリのデモが予定されていたのですが,
先日の事故でキャンセル。その時間に大雨が降ったのも,なにやら感じさせるものがありました。
それにしてもエコーはなかなか抜けてくれない。刻一刻と迫るブルーの時間。
激しい雨にF-2のキャンセルの連絡とともに帰途につく人多数。ワタシはケータイでレーダーとにらめっこ。
もうすぐ抜けそうなので車内で休憩。そして,予定時刻直前に基地上空の雨は上がり,北側から青空が広がり始める。
ブルーが浜松を飛び立ったことが連絡され,歓声が上がる。
南側にはまだ真っ黒い雲があれども,
基地上空はすかっと青空。とにかくブルーは空域に進入。五機のデルタ編隊で抜け,一機はブレイクして南側の状況調査。
雲の状況を見て, 適宜科目の変更。南の状況が改善されるにつれて第四区分から第一区分へ。
そんな科目の変更もその場その場の隊長機の指示で決まる。 科目を迷って言い直す場面なんかも見られたり。日頃の訓練の成果と,
そのプロぶりと, 普段見られないものをたくさん魅せてもらいました。
垂直系の科目もいくつかあ り,バーティカル・キューピッドもあったけど,四番機がいなかったので矢なし。
なぜ四番機が不在だったのかは不明。追悼の意だったのかもとの話もあるけれども。そんなこんなでフルに三十分楽しませてもらって,
帰投機のローパスを楽しんだ後にのんびりと基地を後に。
帰りは御殿場で一度降りて,山中湖を経由。紅富士の湯なる日帰り温泉に浸かってから河口湖ICより帰途につく。
温泉は少しぬるめだったけど,とにかく広く富士山もきれいに見えてよいところでした。
結局帰り着いたのは22時頃。ぐるっと一回り,疲れました。天気も降ったりやんだりの中途半端な天気でしたが,
展示飛行はそれなりに見られたし,なんと言ってもブルーが晴天の中で見られたのは収穫。静浜は狭い基地のおかげで機体との距離が近く,
大迫力。非常に楽しめました。
さて,次はどこに行けるやら……