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2005年05月21日

【的川泰宣】轟きは夢を乗せて 喜・怒・哀・楽の宇宙日記

轟きは夢をのせて―喜・怒・哀・楽の宇宙日記
「轟きは夢を乗せて 喜・怒・哀・楽の宇宙日記」
著者:的川泰宣
共立出版
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 旧ISASの教授で,JAXAではすっかり顔出し担当になってしまった的川先生が,日本惑星協会のメールマガジンで「YMコラム」 として連載していたものを,実に1999~2004年の五年分まとめたもの。激動の宇宙開発の裏側と, 現場の人が抱く宇宙への思いやらなにやらをさらけ出したものになっています。

 単純に裏話暴露本というわけではなく,技術的な話,科学的な話,教育の話とかなりつっこんだ部分もおおく, ちょっと読むのが大変かもしれませんが,わかりやすく書かれているので,これをがんばって読むと, 今後宇宙関係のニュースがわかりやすくなると思います。

 H-II8号機からはじまり,M-V五号機,のぞみ,H-IIA6号機と失敗が報じられるたび, 現場の人たちがどんなにがんばってきたのか,とくに長い戦いになったのぞみについては,その激闘が詳細に報告されています。

 そして何より的川先生が熱心に綴っているのが子供たちに対する教育について。本書にも繰り返し構想が語られていますが, 先日それが結実し,「宇宙教育センター」という組織が発足しました。 これからがスタートで,正念場だとは思いますが,ぜひぜひ発憤していただきたいと思います。

 すこしでも宇宙に興味があったら,是非読んでみてください。宇宙開発というものをどんな風にやっているのか, その一端を知るきっかけになると思います。また,是非,リアルタイムで知っていただきたいのでメールマガジンの購読もおすすめです。

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