【アイスランド旅行記】五日目・極北の温泉ブルーラグーン
観光最終日・五日目の朝はあいにくの雨。まわりは溶岩ばかりのせいもあって,一段と寒々しい印象に。
パンとジュースとコーヒーとサーモンとハムとサラミなアイスランド標準らしいいつもの朝食を食べた後, この日唯一の観光であるところのブルーラグーンへ。宿の車で運んでもらったけれども, ぐるーっと回って3分とかからない距離だから歩いていけないこともない。溶岩の壁の間の道を抜けてエントランスにはいると, 雰囲気はどこぞの美術館のよう。施設の概要を説明され,バスタオルと入場用のチップ入りバンドを受け取り,いざ中へ。
事前にガイドのお姉様によくよく言われていたので,水着に着替えた後はシャワーを念入りに浴びる。 こちらの温泉は入る前に石けんで体中くまなく洗ってから入らないとマナー違反なのだそうだ。結構皆さん相互監視が厳しいらしく, ちゃんとしないとあとで大変なことになるらしい。何にしても十分に体を洗いながして,いざお風呂へ!
ってさむっ。
外は雨。風も結構強め。そして屋根などかけらもない。そりゃ広大なコバルトブルーの露天風呂なのが売りなんだから当然か。 更衣室から湯船というかプールというか,そこまでが寒い寒い。とりあえずは転ばない程度に早足で,とにかくお湯に入る。 ここのお湯は隣にあるスヴァルトセンギ地熱発電所がくみ上げた地下熱水をそのまま廻りの溶岩平野に流したもの。なのになぜかなめると塩辛い。 基本海水なんですな。風が強いんで湯面が波立っていて,で寒いもんだからいっぱいいっぱいまで浸かっているから当然顔にあたるわけで, 塩辛いお湯が。最初は何でも映画だかの撮影があるんで奥に行くな,と止められていたので入り口近くでのんびり。 お湯の温度は場所によってまちまち。だいたい少し温めですかね。で,足下にはぬるぬるの泥。 ミネラルたっぷりで泥パックなんかにも使うらしいので,その残骸と思われますが, 足下から引き上げてくると泥以外にもいろいろと混ざったものがあがってきます。…やめときゃよかった。いや,まぁ見なくて良いものでした。
撮影終了後は奥の方まで行ってよいとのお許しが出たので,広々プールをうろうろと。 天気が天気なので人が少ないこともあるかもしれないけど,確かに無駄に広い。 そして埋まった溶岩がごろごろしているので歩くときも油断できない。とはいえ,ただの温水プールみたいなもんで, 日本の温泉のように芯から暖かくなるような感じもなく,二時間くらい浸かっていても全然平気。
本当は一日ここにいても良くて,実際それくらいいられるような施設のはずなんだけど,改修中でなかのレストランは使えず, あんまり長居ができる感じでもなかったので,寒いのを我慢してお昼前にはお湯を出る。お昼は入り口脇の売店のホットドッグですませて, おみやげを調達して宿に戻る。
宿に戻ってはきたものの,まだお昼。外は雨だから寝ててもいいんだけど,それもなんだかなので,お宿の人に頼んで下の町, グリンダヴィークに運んでもらう。
鱈漁の博物館があったのでそこでおろしてもらって,とりあえずそこをみる。 建物はやたら立派だけどはやってなさそうなありがちな鱈くさい地方博物館をぐるーっと一回り。 昔は鱈をさばいて道いっぱいに干していたらしい。さぞ町中同じにおいだったことだろう…。傘なんかは持ってこなかったので, 雨に打たれながら唯一のスーパーをのぞいて,その鱈の干物とその他おもしろそうなものをちょこちょこ購入する。 そのあとも寒い中ちょろちょろしたけど,何があるわけでもなく。時間を合わせて迎えに来てもらった宿の車に再び乗っかって宿に戻る。
結局このあとはお昼寝を少しして,おいしい晩ご飯をいただいて,荷造りして再びおねむ。 明日は朝早くの飛行機でアイスランドからおさらばです。