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2006年11月01日

【アイスランド旅行記】四日目・南アイスランド大移動

 夜から増え始めた雲がそのまま雨を降らせて,しとしとな朝。だけど,気温は雨の方が高かったりします。 この日は南海岸沿いの滝を中心に見て回ります。

 一路国道一号線を東にかっ飛ばす。ポール運転荒いよ…。まずは,細く高さのある「セリャランスフォス」。 晴れていれば滝の裏側に回れるらしいけど,今日はこんな天気だし。致し方なし。そしてやっぱりここも看板一枚。周りに人の気配なし。 そしてなぜか立派なトイレがあったり。きれいなだけでなく,なかが暖かかったみたいです。観光地の扱いがよくわからんですなぁ。

 セリャランスフォス

 そしてふたたび荒野を少し移動して,変な岩と 黒い砂浜が印象的な「ディルホゥラエイ」へ。 ここの岩穴はプレート上の石が表に出ていておもしろい。というか上から今にも降ってきそう, って下を見ると上から降ってきて割れた破片がたくさん。

黒い荒野 奥に見えるのが奇岩  プレート状の石

 さらに国道一号を東進し,南部アイスランドの真ん中あたり,ちっこいヴィークの村のドライブインでお昼ご飯。 個人ごとにハンバーガーを頼んでちまちま食べる。ハンバーガーだけど一人で700kr.くらい。換算すると…,いややめておこう。 おいしいんですけどね。ここで相方が買った,現地ガイドのお姉さんおすすめののど飴,帰国後に非常にお世話になりました。 なんとかして輸入できないものか…。

 再びセルフォス方面へ戻りながら,もう一個今度は幅の広い「スコゥガフォス」を見て,後ひたすらに西進。

スコウガフォス

 セルフォスを抜け,途中,温室を併設したドライブインで小休憩を入れ,グリンダヴィークまで一気に行く。 実に280kmくらいの道程を2時間くらいでかっ飛ばす。一番後ろに座っていたからメーターは見なかったけど, たぶん120km/hくらいで巡航していたんじゃなかろうか…。舗装などされていない,対向車が来てもすれ違うのが大変な道幅で, さらに霧が出ていて見通しのきかない中で。すごいぞ,ポール。助手席に座っていたら戦々恐々としていたことだろう。つか, 体が浮くくらいに跳ねたことが何度かあったしな…。

大涌谷? 暴走ドライバー・ポール

 途中,やっぱり看板一枚で,遊歩道はあるけど人はいない大涌谷みたいな地獄谷にも寄ってみる。 沸いてるお湯は熱湯だからさわるんだったら自己責任ですよ~,と現地ガイドなお姉様が行ってるそばから手をつけるポール。「hot?」 って聞いたら「ん~,warm?」だって。

 そして,鱈の漁で大きくなった漁村・グリンダヴィークを抜けて,本日の宿泊地ノーザンライツインへ到着。 こぢんまりとした家族経営の暖かいお宿。看板犬のでっかなマックスがお出迎え。すぐ脇にはおっきな地熱発電所。 そしてその奥には翌日に行く予定のブルーラグーンが。オーナーシェフの晩ご飯はかなりウマーでした。

 この日もちまちまと起きては外をのぞき,雲が晴れないのをしょんぼり確認してまた寝るというのを繰り返したり。 というわけで結局この日もオーロラは見えず。残念。

2006年11月02日

【アイスランド旅行記】五日目・極北の温泉ブルーラグーン

 観光最終日・五日目の朝はあいにくの雨。まわりは溶岩ばかりのせいもあって,一段と寒々しい印象に。

 パンとジュースとコーヒーとサーモンとハムとサラミなアイスランド標準らしいいつもの朝食を食べた後, この日唯一の観光であるところのブルーラグーンへ。宿の車で運んでもらったけれども, ぐるーっと回って3分とかからない距離だから歩いていけないこともない。溶岩の壁の間の道を抜けてエントランスにはいると, 雰囲気はどこぞの美術館のよう。施設の概要を説明され,バスタオルと入場用のチップ入りバンドを受け取り,いざ中へ。

 事前にガイドのお姉様によくよく言われていたので,水着に着替えた後はシャワーを念入りに浴びる。 こちらの温泉は入る前に石けんで体中くまなく洗ってから入らないとマナー違反なのだそうだ。結構皆さん相互監視が厳しいらしく, ちゃんとしないとあとで大変なことになるらしい。何にしても十分に体を洗いながして,いざお風呂へ! 

 ってさむっ。

 外は雨。風も結構強め。そして屋根などかけらもない。そりゃ広大なコバルトブルーの露天風呂なのが売りなんだから当然か。 更衣室から湯船というかプールというか,そこまでが寒い寒い。とりあえずは転ばない程度に早足で,とにかくお湯に入る。 ここのお湯は隣にあるスヴァルトセンギ地熱発電所がくみ上げた地下熱水をそのまま廻りの溶岩平野に流したもの。なのになぜかなめると塩辛い。 基本海水なんですな。風が強いんで湯面が波立っていて,で寒いもんだからいっぱいいっぱいまで浸かっているから当然顔にあたるわけで, 塩辛いお湯が。最初は何でも映画だかの撮影があるんで奥に行くな,と止められていたので入り口近くでのんびり。 お湯の温度は場所によってまちまち。だいたい少し温めですかね。で,足下にはぬるぬるの泥。 ミネラルたっぷりで泥パックなんかにも使うらしいので,その残骸と思われますが, 足下から引き上げてくると泥以外にもいろいろと混ざったものがあがってきます。…やめときゃよかった。いや,まぁ見なくて良いものでした。

 撮影終了後は奥の方まで行ってよいとのお許しが出たので,広々プールをうろうろと。 天気が天気なので人が少ないこともあるかもしれないけど,確かに無駄に広い。 そして埋まった溶岩がごろごろしているので歩くときも油断できない。とはいえ,ただの温水プールみたいなもんで, 日本の温泉のように芯から暖かくなるような感じもなく,二時間くらい浸かっていても全然平気。

 本当は一日ここにいても良くて,実際それくらいいられるような施設のはずなんだけど,改修中でなかのレストランは使えず, あんまり長居ができる感じでもなかったので,寒いのを我慢してお昼前にはお湯を出る。お昼は入り口脇の売店のホットドッグですませて, おみやげを調達して宿に戻る。

 宿に戻ってはきたものの,まだお昼。外は雨だから寝ててもいいんだけど,それもなんだかなので,お宿の人に頼んで下の町, グリンダヴィークに運んでもらう。

 鱈漁の博物館があったのでそこでおろしてもらって,とりあえずそこをみる。 建物はやたら立派だけどはやってなさそうなありがちな鱈くさい地方博物館をぐるーっと一回り。 昔は鱈をさばいて道いっぱいに干していたらしい。さぞ町中同じにおいだったことだろう…。傘なんかは持ってこなかったので, 雨に打たれながら唯一のスーパーをのぞいて,その鱈の干物とその他おもしろそうなものをちょこちょこ購入する。 そのあとも寒い中ちょろちょろしたけど,何があるわけでもなく。時間を合わせて迎えに来てもらった宿の車に再び乗っかって宿に戻る。

 結局このあとはお昼寝を少しして,おいしい晩ご飯をいただいて,荷造りして再びおねむ。 明日は朝早くの飛行機でアイスランドからおさらばです。

2006年11月03日

【アイスランド旅行記】最終日・帰路

 朝の六時,まだちっとも日が昇るような時間ではない中,朝ご飯食べて荷物抱えて宿を出発。 チェックアウトの時に宿のキーホルダーをもらう。無理行って下の町まで運んでくれたり,ご飯おいしかったし,なんだかほんわかいい宿でした。

 バスで十五分くらいで再びのケフラヴィーク国際空港へ。 アイスランド発の国際線はほとんどが朝早い便らしくてチェックインカウンターはこの時間にもかかわらずすごい人。 しばし並んで無事チェックインも完了。出国審査はないので,そのまま手荷物検査だけ受けて中の免税店を物色。 ここで配布用のおみやげを最終調達。また,そこら中で手に入れたTAX FREEの戻し金を入手。結構な額になっていたりする。

 0800定時にケフラヴィーク発アイスランドエアFI204便。上空からアイスランドへの朝日を望み, 昨日浸かったブルーラグーンが日に照らされているのを楽しみつつ一路コペンハーゲンへ。機中はうとうとしていただけでしたな。

 1200(現地時間)にコペンハーゲンに着。再び1540発まで三時間以上のトランジット待ち。とはいえ,行きにもきたし, だいたい見て回ってしまったからすることもなく,一回りだけして時間つぶし用にデンマーク版数独を手に入れて,ベンチで格闘してました。

 帰りは再びA340。1540発スカンジナビア航空SK983便。さすがに成田行き。日本人がいっぱいです。 そして別ツアー客とも一緒になりましたが,こちらは60人超。いや,きっとアレがふつうなんだろうなぁ。 あちらの添乗員さんは大変そうでしたな。

 帰路はロシアの下っぷちからモンゴルを抜け新潟から福島茨城ときて成田まで。行きに比べてずいぶん早い感じでした。機中, CARSを見たり怪しい韓国映画見たりしてました。

 無事に定刻1040ちょっと前くらいに到着。入国審査も無言で過ぎ,トランクをピックアップして, お世話になった人たちにご挨拶をしつつそのまま解散。お疲れ様でしたー。

 日本に帰ってきての最初のご飯は酒々井のPAのラーメンお昼でした。

 それにしても変な国だったなぁ,アイスランド。でも街の雰囲気いいし,食べ物おいしいし,見て回るところも案外多いし, 物価は高いけど,うん,もういっぺん行ってみたいと思うところでした。今度は行くなら夏かなぁ。北アイスランドの方にも行ってみたい。 「機会があったら是非行ってみるといいよ」と話すことのできる幸せな旅行となりました。デメタシデメタシ。