【志村一矢】月と貴女に花束を6 聖夜終焉
「月と貴女に花束を6 聖夜終焉」
著者:志村一矢
イラスト:椎名 優
電撃文庫
【bk1】
電撃レーベルでは大人気なシリーズの最終巻。某所ではベタだ、地雷だと歪んだ愛し方をされている作品ですが、その勢い衰えず。全体のイメージとしては、「ジャンプに代表される少年マンガ」的進行です。強さのインフレ、激しい激しい。死人が蘇るという反則が何度となく出てきてしまうのは、多少興ざめでしょうか。
前半は、前巻につづいてのラスボス戦、第2ステージ。映像にするとかなり派手で迫力のある場面が続くんですが、いかんせん描写力不足は否めず、脳内補完に頼る部分が多いのは残念。最後の方は主人公とともに作者の方も力つきた感が……。エピローグに関しては、落ち着くところに落ち着いたかな、と。そうするしかないような終わり方でした。最初の頃の甘あまな雰囲気が、最後に近づくにつれて薄れてしまったのは、しょうがないのでしょう。
いろんな意味で、ストレートなシリーズでした。