【乙一】暗いところで待ち合わせ
「暗いところで待ち合わせ」
著者:乙一
イラスト:
幻冬社文庫
【bk1】
視力をなくし、一人で暮らす女性の家に、こっそり隠れる殺人事件の犯人として追われる男。互いに世間とうまく渡り合えない者同士の、奇妙な同棲生活。
ホラー風味の「黒・乙一」と切なさ炸裂(笑)「白・乙一」 これはワタシの好きな「白」風味。あいもかわらず、何ともいえない薄く、しっとりとした色合いの話を書く人ですね。派手さはないけど、読後感がいいので何度も読み返してしまう。ミステリー要素も多少はあるけど、そんなことは関係なく、中心二人のおっかなびっくりな振る舞いがほほえましくもあり、また自分も省みる部分はあるかな、と。
「幸せは子猫のかたち」とともに、好きな作品の一つになりました。