【小川一水】第六大陸 2
「第六大陸 2」
著者:小川一水 →小川遊水池
イラスト:幸村 誠
ハヤカワ文庫
月面開発SFの完結編。実に刺激を受ける遠すぎず近すぎずなお話でした。
現実的にはいくつか、実現にブレイクスルーが必要なものがありますが、現在の膠着した世界の宇宙開発の動向に対して、こんな風に民間からカンフル剤が注入されるような事態をワタシも望みます。
なにせ月開発なんて大きな話だけに、かかる年数もそれなりで、それをたった二巻でまとめるために、かなりはしょってしまっているのが残念。でも、あまり長いとだらけてしまうことを考えるとちょうどいいのかも。
小川氏の描くキャラクターは、みんながみんなプロフェッショナル「らしさ」をもっているから、脇がいなくてみんな主役のように感じられて大好き。話も適度に軽く、SFもしてるし、早川だけど取っつきやすいんじゃないかな。
こういうものが先の宇宙開発につながっていくことを願うとともに、自分もがんばらねばと思うわけですな。