【菅 浩江】五人姉妹
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「五人姉妹」
著者:菅 浩江
早川文庫
SFな日常にちょっと混じった人間ドラマ,そんな感じの短編集。菅さんのは「博物館惑星」が初めてで,その後日談があるというので手に取った新刊。
俗に言うSFのごてごてと科学考証しているような話はなく,あくまでも一要素でしかないのが読みやすくていい。クローンや試験管ベイビー,介護されるロボットに成長する人工臓器,ロボットペット等々,そんな科学から透かして見える「人間」という生き物。少しは自分を省みて考えさせられるような,9編それぞれの人間ドラマです。
最後の加納朋子女史の解説もおもしろい見方がされていて楽しめました。