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2001年11月02日

千と千尋の神隠し


 えらく「見ろ見ろ」とせっつく人が約一名いたので、せっかくのファーストデイなので、重い腰を上げて見に行ってきましたさ。
 今日は、なんちゃってパソコン講師が入っていたので、それが終わってから一番最後の回を目指して、パパさんを駆って行きました。初めて行くシネコンだった(近所のシネコンではもうやっていなかった)ため、目標を見誤ったりもしたが、何とか無事始まる2分前には席に着けた。さすがのファーストデイとはいえ、時間も時間だし、場所も場所なので、ひろーい館内人は20人程度か。でけぇスクリーンだったな、しかし。
 感想としては、やはり一番に映像の綺麗さはさすがとしか言いようがないか。CGの使い方がかなり効果的だと感じられた。押井氏とはまるで違う使い方のセルとの融合はお見事。特に流れる風景、海への移り込みなんかはまさに実写のよう。ここは素直に感動した(←流行語?)。あとは、坊と使い魔(?)のコンビは萌えた(笑) まっくろくろすけのコミカルな動きもなかなかだし。あの辺は結構ウケた。不満点は、ハクくんの役者がへたっぴぃだったこと。あと、細かい世界設定がどうもよく取れなかったこと。例のごとく、それなりに主張があったのかもしれない、とそう受け取れる内容だけど、それがなんなのか、わかりそうでわからない。見た後でなにかが残りそうで残ってない。だけど、気がつかないだけで残っているのかもしれない。そんな感じ。だから繰り返し見る人間がいるのか、な?
 ごちゃごちゃ言ってみたところで、非常にハイレベルなものには変わりないわけで。トトロのようなほんわか臭が漂っていたので、殺伐としたもののけ姫よりはこっちの方が好みですな。願わくば、もちっと千尋がかわいければいいのだけど。とはいえ、ナウシカ顔も不自然か……。
 (私信)とまあ、こんな感じ。ちなみに日記のほう、日付がおかしくなっとるよ。直せるのかどうかは知らないけど。蛇足まで。


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2001年11月03日

冬支度


 そろそろ冷え込みもキッツくなってきたので、こたつ君を臨戦態勢に移行するついでに、久しぶりの大掃除を敢行。今までまじめに掃除してこなかったので、ひどいところだと4年半の埃がたまっているところもあるので、気合いを入れてやりました。おかげでかなり綺麗きれい。こたつ君も無事稼働し、これで冬に向かってまっしぐらである。
 掃除を終え、昼飯調達ついでにお出かけ。なくなりかけていたコーヒーフィルターを買う。安売りしていたサーバーポットもやっと買う。使わなそうだけど……。もう一つ、アールグレイの茶葉も切れてしまったので、最近行くようになった茶葉屋さんで買ってみる。ちょっとお高めですが。葉っぱのにおいはかなりベルガモットが強めの割に、淹れてみるとそうでもなく……(自分の淹れ方が悪いのか?)。おまけに、ちょっと目に付いたので、無印でコーヒーの木のガラスポットを買う。病気らしく、ちょっと葉っぱがヘンなぶん、安かったので思わず。ま、部屋の中に緑がないので、よいでしょう。
そんなこんなの優雅な土曜日でした、マル


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2001年11月05日

ケンケンガクガク?


 本日は、例のごとくプチ出張の日。面倒見てくれる人が、期間限定(ということに今のところなっている)の異動にあってしまって、結構途方に暮れたりしている現状において、できることからやりましょう、ということで、いろいろと後を任された人と話し込んでみたり。
 途中で、あっちこっちに話をトバしつつ、それなりに方針も固まったりもしたけれど、こういうことを繰り返すと、自分の頭の回転の鈍さが実感でき情けなくなったりもする。いろいろとがんばらんとなー、とちょっと気合いを入れてみたり。そろそろ就職活動なんてものも目の前にちらちらしだして、どーしてくれよーってな感じではあるものの、ちっとも実感わかず、これまた途方に暮れてしまう。これから先、この国がどういう方向で行くのかがはっきりせんと、業界に入るのも躊躇しちまう。体制変わるし、ほんとにどうなるんやら、はてさて。なやみどころでしょー。


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2001年11月08日

む~


 昨日、今日と研究所の情報室に入り浸って、けんきうしつのサーバーにメールサーバーソフトを入れるべく悪戦苦闘。 ~結果~ ……惨敗。
 そもそも、助手さんに「サーバー管理してくれ」と言われて面倒と思いながらも、ちっとも知らないAlphaチップのWSに入ったKodaraと格闘する羽目になったのはなぜか? パソコンがちょっとでもさわれる人間が少ないことが原因か。ともあれ貧乏くじを引いた自分は、とりあえずチャレンジして見るもちっともうまくいかず。そもそもx86系のLinuxですらコマンドラインでの管理などしたこともない人間が、いきなりそんな他の星からやってきたようなサーバーを手なずけられるはずもなく。とりあえず、一日半の徒労を助手に報告すると、本当に管理するのか、できるのかと今更ながらに聞かれた。んなこた、最初に言ってくれ。問答無用で、「頼むわ」言われたらやるしかなかろー? ただでさえ、いろんなところに顔出して飛び回っている人間が、むずがるサーバー管理などできるわけがなかろーに。
 と、まあかなり逆切れも入ってはいるものの、センセであるところの教授が長期海外出張に出て半年。後を任せられる助教授が存在しないけんきうしつに於いて、かの助手さんの気の抜けようはひどいものがあり、そのとばっちりが「これ」ということで、自分にしては珍しくかなりどす黒い感情が渦巻いていたりする。その発散をここでやるのもアレだがな。何はともあれ、今後は一切タッチしねー、と心密かに誓ったうららかな秋の日でした、マル
 吉野家で小一時間問い詰め……もとい、昼食をとるついでに書店で電撃新刊+αを捕獲。
 -今日の戦果-


    「イリヤの空、UFOの夏 その2」秋山瑞人/電撃文庫

    「パラサイトムーン3 百年画廊」渡瀬草一郎/電撃文庫

    「氷菓」米澤穂信/角川スニーカー・ミステリー倶楽部

    「戦士志願」L.M.ビジョルド/創元SF文庫

    「親愛なるクローン」L.M.ビジョルド/創元SF文庫

 イリヤは連載からかなりの修正が入っていて、新たな楽しみもあり。氷菓は、某2ちゃんでの大絶賛が気になったので。最近2ちゃん評価で購入するのが増えてきたな……。苦手な翻訳物は、以前、よくのぞく掲示板にて話題に上ったのが気になったため。部分的に読みにくいところもあるけど、話がおもしろいので、結構気に入った。
 明日は就職した同級生がなぜだか来仙するので、飲み会にGO! うっぷんでも晴らしますかー!


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2001年11月10日

やられましたーーーーーーーーーー


 夕べは久しぶりにフルコースで遊びました。
 就職してしまった友人Aもさることながら、それを機に集まった人間とも最近の活動範囲が違いすぎてあまり会うことがなかったので、結構話も弾み、楽しかった。……のですが、はしゃぎすぎたのか、単に疲れていたのか、どうやら友人Bが携えてきた風邪君にすっかりやられてしまったようで。喉イテーっすよ。
 変調な体を引っ張って、ついに買ってしまった。液晶ディスプレイ。そんなに懐に余裕があるわけでもないのに、一回火のついてしまった物欲に勝てるはずもなく、あえなく購入。いつになるかわからないセカンドマシンにも対応できるよう、2系統入力対応型。これのおかげで、机の上がすっきりすっきり。これで、机を使ってお勉強するスペースは確保できたけど、やるのかー?
 しかし、そんな悠長なことを言っている余裕もない様子。昨夜飲んだ友人たちと、やっぱり就職の話になったのだけど、どこの業種も苦しいらしい。新入社員であるはずの友人Aもなぜかすでに出向社員となっており、そのうちに移籍するようになるらしー。この友人A、その業界ぢゃ老舗の超大手の社員なのだけど、業務体型の移行が急速に進んでいて、その一環で結構な人員再配置が行われている様子。友人B曰く、やっぱり今のうちに英語はやっておくべきらしい。何をするにもついて回るが、会社にはいると勉強する暇を作るのが大変とのこと。そろそろ本格的にやるかな、TOEICの勉強。本を買ってからろくに見てもいないが。いずれにしても、お世辞にも景気のいい話が聞けることもなく、やっぱりどこもかしこも厳しい現実。「D」というぬるま湯に浸かってしまうかという甘い言葉がいや~んな感じ。とりあえず、今は就職を第一に情報収集に励みませう。


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2001年11月11日

突発的リニューアル欲


 サーバー関係でごちゃごちゃしてきたので、ちょっと全体的に手を入れようかと。フレッツの方でつかっているwakwakがありがたいことに自作CGIオッケーなので、動かせるものを動かす予定。まずは手始めに日記生成CGIを移動。ついでにちょいとスクリプトをいじってみる。完全に色配置をスタイルシートに分離。これで、すでに生成済みのファイルの配色もスタイルシートを変えるだけで変わるように。その代わり、CSSに対応していないブラウザは置いてきぼり。だけど、Nimdaみたいな例もあるし、そういう人はこの機会にバージョンアップ推奨。どれくらいそんな人間がいるのかは知らないけれどね。あとは色配置を結局、黒ベースのソリッドな雰囲気に変更。配置は全然代わっていないですけどね。で、これから本体のサイト全体に手を加えていくわけですが、ネタそのものが増えていない手前、そんな大規模になるとも思えず、いつものごとく色配置のみの変更になると思われます。

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2001年11月12日

ぬー、ねみー


 風邪は初期の喉の痛みは抜けたものの、今度はハナが~。しかも、なんだか急に冷え込みきついし~。おまけに、土日と風邪を治そうとヘンな周期で睡眠を取ったおかげで、今日は一日ヘンにねむ~。
 ちまらちまらとりにゅ~ある~。きょうもきょうとてりにゅ~ある~。ということで、今日やったのはカウンターの切り替えと、図書雑感の配色変更。明日、暇を見て図書雑感用のスクリプトに手を加えないといけない。ぢつはバグだらけなのをいままでほっぽいといたので、この機会にちょいとバージョンアップでもたくらもうかと。でも、今週末と来週初めと自分発表のゼミが続くので、本格的にいじれるのはそれが終わってからかな~。
 ぬ~、寝み~。

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2001年11月14日

長引きそうですね。


 中東情勢は、動きは見られるものの、今後どう転ぶのか、ここが正念場なのかも。
 この土日でなんとか風邪の峠を越えさせたと思ったのだけど、なんだかまだ体調が変。なので、今日は自宅療養。さぼりとも言う(笑) なんだか長引きそうな雰囲気でちょっと嫌。
 夕べ、図書雑感用のスクリプトをいじっていたのだけど、ファイル入出力処理と文字コードで挫折。いつもここで躓く気もするけど、どうにもよくわからん。少したってから、またちょっといじってみるべし。ただ単に自分のスキル不足なんだけどね。
 最近、ガッコからの帰りが遅かったので寄ってなかった本屋へひさしぶりにGOした。特にめぼしいものがあるわけでもないけど、最近は待ってしまった翻訳物を一冊。
 -今日の戦果ー


    「無限の境界」L・M・ビジョルド/創元SF文庫

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2001年11月16日

延期に次ぐ延期


 来年3月打ち上げ予定だったH-2A3号機。案の定というかなんというか、一年の延期決定とのこと。最初に、2号機1月、3号機3月打ち上げと聞いた時におもわず、「上がるんですか?」と聞いてしまったのだが、やっぱり上がらないらしい。そのときは「あげなきゃまずいでしょ」とのお答えを聞いたのだが。エンジンのターボポンプ改良型を使ってあげる2号機の結果を検討する時間が必要とのことなので、本体そのものに致命的欠陥が見つかっての延期でないだけマシか。一年という期間は、衛星の機能を十分に活用するための軌道に乗せるのに最適なのが秋冬だからという理由らしいし。
 この延期とともに、悲しいお知らせはMTSATのこれまた打ち上げ延期。これは製造している米メーカーの不手際らしいが、すでに寿命がすぎているひまわりをさらに酷使すると言うことで、再来年度あたりからひまわりの画像は劣化し始めるそうで。今回は違うけど、自前の衛星打ち上げ技術がないと、もし緊急に揚げる必要に迫られても、打ち上げ機の都合がつかないなんてことにもなるわけで、やはり自前技術は必要だ、と言う結論に至る。実はそれを実感させるための某国の陰謀?(…なわけないって(w)
 NASAの新しい長官も決まったりと、にわかに騒がしい、かもしれない宇宙業界のようです。
 さて、ワタシはこれからゼミの発表です。……ふぅ、やれやれ。

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使いやすさと管理しやすさ

 いろいろとやってみた結果、とりあえず書評作成スクリプトは動くようにはなった。だけど、修正や削除処理にまだまだ異常に問題点があり、ここいらへんの改良をしなくてはならない。ついでに少しはスマートなソースにしたいよな。「とりあえずできる」というのと、「つかえる」ということの差を、こんな時に実感するものなんだなぁとしみじみ。
 風邪がなんだかよくならない。常に体のテンションを一段下げてくれる。ただでさえ最近、ぬぼーっとしていることが多いのに、おかげでさらにボケらった状態。昨日のカテキョーでもなんだかボケボケしていて全然頭が働かなかった。今度の週末で何とかしたいんだけど、何とかなんのかなぁ? 寒いしな、最近急に。やれやれである。

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2001年11月17日

リニューアル一段落


 とりあず、今日で中身の一通りのリニューアル終了。……まだ面倒くさくてなおしていない部分も所々あるけど。結構扱うファイルの数が増えていてびっくり。なんだかんだでもう3年半近くになるしなー。これから本格的に図書雑感用のスクリプトをいじる予定。結局ははるかさん謹製の日記生成スクリプトに似たような、というかこれを元に作ることになりそう。違うのはデータの項目数が多いことくらいだしな……。できるだけ自分的要素も組み込んでいきたいところではありますが、どこまでできる事やら。
 今朝は兄の人からのメールで目が覚めた。なんか最近ケータイメールでのワンポイントクエスチョンが多い。なんなんでしょうか? 今日の質問は「XPの乗り換えはすべきか否か。」 まだブロードバンドが入ってない状態でのXPはかなり意味がなさげなので、とりあえず保留を勧める。というか、いらないぢゃん、べつに。新しいOSを自作PCに入れる場合、なによりパーツ類の対応状況でかなりの苦労を背負い込むのは2000の時に実感済み。それを考えれば、今すぐ入れる気にはなれません。もうちょっと世間に浸透して、サービスパックの2つ目くらいが出た頃に導入を考えましょ。ということでよろしいか?>兄の人。
 さて、明日は県知事選挙ぢゃ。忘れないようにしないとな。

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2001年11月19日

やぁっと終了


結局、起きたのは昼過ぎ。さぼってしまいました……。ま、向こうも実験の準備で忙しそうだから、いいか。そういうことにしとこ。
 さてさて、ちまちまやっていた図書雑感用のスクリプトの手直しも完了し、稼働も確認。これで一連の移動作業も終了。終わってみれば、AT&TのサーバーからCGI利用の日記、書評、掲示板と軒並み跳ばしていて、ほとんどサイトの中身はwakwak内だったりする。だけど、せっかくあるのでAT&Tの方もちゃんと使わねば。AT&Tの利用価値、最近かなり下がり気味で、下手するとwakwakだけで事足りるような気がするけど、メールアドレスが変わることが面倒で結局無駄金払っていたり。どーすっかなー。ここに2000円出すのなら、ホスティングサービスを使ってしまうという手もあるのだが、そこまでするのもなー……。まあ、そのうち考えましょ。

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本日は大雨なり。

 正直言って、侮っておりました。えぇ、マスコミが騒ぐほど肩すかしを食らうのが天文現象の常。今回だってどうせ……、と思っていましたが、ちらりとうちから見ただけで3個ほども目に入れば、いてもたってもいられずに車を飛ばしてしましたよ。
 車で10分ほどで、ちょっと山に入ったダムに着く。すでに先客数名。時刻は2時15分。このころはまだ空も晴れていて、早速近くのベンチに寝そべって、缶コーヒーを飲みつつ観測。15分ほどで、20~30は流れて、これだけで結構感動だったのだが、これはまだ序章だった。この後、3時近くまでガスが濃いめだったが、3時10分すぎ頃から天頂付近から次第に雲が切れ、その合間に火球、大火球クラスを含め、一分間に数個の割合で流れる。このころがピークだった様子。ちょっと大きめのものであれば、流れた後の「痕」も数秒残ったりしていた。首都圏にいる時にはこんなものを見られた試しはないのだが、それがひっきりなしでは言葉も失う。薄いガス雲を、稲光のごとく光らせながら落ちるものまであり、かなりダイナミック。とにかく、これが流星「雨」というやつなのかと実感したわけである。
 来月には双子座流星群もある。気が向いたらまた車を飛ばすのもいいかもしれない。
 さて、本来ならもうすでに今日であるところの月曜日は「プチ出張」の日なのだが、今から寝て起きられるのか、どうなのか。……はて。

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【川上 稔】機甲都市 伯林2 パンツァーポリス1939


「機甲都市 伯林2 パンツァーポリス1939」
著者:川上 稔
イラスト:さとやす
電撃文庫
bk1

 期待の川上さんの新刊。なんですけど、最近都市シリーズ読みにくいです。ワタシには。ただワタシが馬鹿なだけかもしれませんが、伏線の数が多すぎて頭で処理し切れません。第二期伯林上中下の中巻といった位置づけのようですけど、人は増えるは、伏線は増えるは、疲れる一方です。次も伯林らしいのでこれでやっとすべてに決着がつくといいんですけど。なんか、もうちょっと素直に気楽に楽しめる話がいいです。

【茅田砂胡】桐原家の人々4 特殊恋愛理論


「桐原家の人々4 特殊恋愛理論」
著者:茅田砂胡
イラスト:成瀬かおり
中央公論新社C NOVELS
bk1

 恋愛ものと言うよりも、ドタバタファミリードラマな感じの「桐原家~」最終巻。角川ルビーの時には出なかった曰く付き。ネタは、零君が桐原家にやってきた頃の一連の混乱劇。前回ちょっとしか出なかった城段君も今度はばっちり。「特殊恋愛理論」なんて副題がある割に、恋愛沙汰は味付け程度しか出てこない。そのかわり、少しスプラッタな描写が多いかも。読後の感想は「女は強し」の一言に集約されるでしょう。まあ、この人の作品はみんな女の人が強いんですけど。
 零君が掘り下げられたのは、期待通りにおもしろかったんですけど、不満点も2点ほど。まず何より挿絵がひどかったこと。発売日が延びたことを考えると、おそらく茅田氏の責任と思われますが。けっこう挿絵気に入ってるシリーズなので、ちょっとこれはいただけず。もう一つは、エピローグであるところの新婚生活が薄かったこと。ここで半分くらいはほしかったです。
 モノとしてはこれで終わりなんでしょうけど、すこーし不完全燃焼かな?

【茅田砂胡】デルフィニア戦記1 放浪の戦士


「デルフィニア戦記1 放浪の戦士」
著者:茅田砂胡
イラスト:沖麻実也
中央公論社
bk1

 高校の頃からだから、実は始まった頃からなのか……、そのころから気にはなっていたモノの、表紙の絵柄から対象がワタシとは異なる事を感じ、手をつけずにいたのだけど、書評サイトでの評価数とそのべた褒めな様子から、思わず古本屋を巡って、一巻目を調達。とりあえず、読んでみて、モノの見事にはまってしまった。その後、続刊を仕入れるべく、古本屋を徘徊したが、発見できず、断腸の思いで新品を購入することに。新書版だから高いのにもかかわらず、全18巻。結局一週間で全巻購入、読破してしまいました。まったく、懐の寒いこと寒いこと。というわけで、以下感想。

 このシリーズのなによりの魅力は、主人公およびヒロイン(っちうのか?)、そしてそれを取り巻く人々のやりとりでしょう。ぽんぽんと繰り出されるそのせりふの群からは、どんなにつらい場面でも思わず笑いがこぼれ、そのキャラクターが妙に身近に感じられます。実際にいたら、迷惑千万な連中ですが、人間的な魅力は非常に大きいです。きっと、ふつうに考えればネタ的に大河ロマンとかいわれるような話なのですが、誰もがどたばたコメディーと評することでしょう。なかでも、物語の中心におかれる各独身男性陣の嫁取り物語は、抱腹絶倒ですね。笑いの連続。いろんな個性のキャラクターがでてくるから、きっと一人はお気に入りができるであろう、貴重な小説かもしれません。人気がでるのも頷けます。話としては、生まれに難ありな王様が、何とか王位についてそのあと近隣の二大国と一進一退の合戦をくりかえし……、みたいなシリアスな話なのに、全体を通してみてもそんな雰囲気はほんの少しで、基本的には皮肉の応酬、どつきあい、そんなかんじ。懐に余裕があったら、手に取ってみるとよいでしょう。お気に入りなキャラクター、一人あげるのは、ワタシには無理ですね。みんなお気に入りですよ。

【秋山瑞人】E・Gコンバット


「E・Gコンバット」
著者:秋山瑞人
イラスト:☆よしみる
電撃文庫
bk1

 ルノア・キササゲ。21歳。北米総司令部最年少大尉。生成晶撃破数歴代7位。月より舞い降りしワルキューレ。反応速度の女神。男性ファン多数。女性ファンも多数……。そんな“英雄”にやっかんだ先輩が裏を画策して、彼女は月に戻されることになった。与えられた任務はなんと自分が卒業した訓練校の教官。そして初めての“教官任務”に緊張する彼女を月面で待っていたのは、訓練校始まって以来の落ちこぼれといわれる5人組だった……。
 いまいち押しの作家、秋山瑞人氏のデビュー作。新人とは思えないパワーで押し切られる文章は、常習性のある薬物のごとし。AIやロボットなど、無生物を書かせたら世界一。絵だけを見ると女の子が売りのありがちなモノに見えますが、その実体たるやかなりハード。「現実」を知るルノアが、何も知らない訓練生にどう接していくのか、その葛藤が見物。最後のアクションもなかなかの緊張感。とにかく魅せてくれる一冊。ただ、ミリタリー関係に拒否反応を起こす人にはちょっと厳しいかも。

【岩本隆雄】イーシャの船


「イーシャの船」
著者:岩本隆雄
イラスト:草薙琢仁
朝日ソノラマ文庫
bk1

 「イーシャの舟」は「星虫」、「鵺姫真話」の流れをくむ一冊。これで復刻も一段落。この時間軸でのはなしも一通り終了といった感じでしょうか。「星虫」のきっかけとなる宇宙船にまつわるお話。「嫌われ者」の本心というやつが、最後にどかんとぶちかまします。思わぬ人が思わぬ形で出てきていたようなので、あとがきにあるようにもう一度一通り読み直すことにします。新たな発見が、きっとあることでしょう。この一連の三冊は、本当に中高生あたりに一番読んでほしいものだと思います。出てくる人たちみんなが、やっぱり輝いていますね。生き生きしているというか。こんな生き方してみたいです。個人の希望としては、同じ時間軸での話を次も期待しています。また寝太郎にならないことを切に願います。

【茅田砂胡】レディーガンナーの冒険


「レディーガンナーの冒険」
著者:茅田砂胡
イラスト:草河遊也
角川スニーカー文庫
bk1

 世界観はふつうのファンタジーなのだけど、どうも生態系が入り組んでいるご様子。亜人種がしこたま出てきます。その辺の社会問題を絡めつつ、結構濃いキャラクターたちが暴れておりました。キャラクターの端々に少女様向け表現が見受けられるのが少しつらいところですが、なかなかに魅力的な連中という印象。ただ、ドラゴンくんの登場のさせ方は、ちょっと安易な気も……。しかし、話全体の勢いが良いので、一気に読めてしまいました。主人公のキャサリン嬢はこれからもいろいろとやってくれそうな感じなので、是非是非続編を望みます。

2001年11月21日

【秋山瑞人】イリヤの空、UFOの夏 その2


「イリヤの空、UFOの夏 その2」
著者:秋山瑞人
イラスト:駒都えーじ
電撃文庫
bk1

 秋山氏初の二ヶ月連続刊行が無事成されたイリヤの二冊目。その1と同様、hp誌上連載分に加筆修正を加えたもの+短編「死体を洗え」という構成。今回はその1よりも加筆修正部分も多め。その分削られたものもあるけど。余裕のある人はhpも買って読んでみるといいかも(と、宣伝してみる)。
 「正しい原付~」はなんと言っても、浅羽妹・夕子とハイスペック水前寺とのやりとりがなんとも。いいコンビですな、この二人。「しあわせでしたーーーーーーーー」が好きです。
 「十八時四十八分~」は一部で物議を醸した、偉く綺麗らしい浅羽母。これに尽きるかと。浅羽ファミリーはなかなかに魅力的です。肝心の浅羽君は今ひとつパッとしませんが。
 「死体~」に関しては、コメントしづらい。というかよくわからなかったです。
 この「その2」でかなりの人が動き、秋山氏特有の、わざと説明しない状況や単語群が増えてきたので、裏を読もうとするといくらでも妄想がかき立てられるという、そんな感じ。しかし、そんな裏を読まなくても、秋山節であるところの「文章マジック」をとくに「十八時~」では楽しめるのでこれだけでも十分では。
 何とはなしにバッドエンドが予測される「イリヤの空」、夏はまだまだ続くようなので続きに期待しましょう。
 「根性ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
  「根性ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
   「根性ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」 (笑)

【渡瀬草一郎】パラサイトムーン3 百年画廊


「パラサイトムーン3 百年画廊」
著者:渡瀬草一郎
イラスト:はぎやまさかげ
電撃文庫
bk1

 「クトゥルー」をネタにした現代伝奇モノ、になるのかなー? かなり独自色は入っています。
 今回の話は、前巻の裏で動いていた出来事で、中心は一巻の二人。とは言っても一人は最初だけですが。全体的にキャラクターが安定してきたのか、浸って読めました。前回ちょっかいを出してきた「エスハ」が今後どう絡んでくるのか、そこいらあたりが注目か。ただ、今回のオチがちょっと安易すぎる気がしたのはワタシだけかな。この点の収束をどうやるのか、ここも楽しみ。
 難点だった挿絵ですが、本文中の状況説明的な挿絵がなくなり、章扉絵だけになったのがかなり好印象。これだったらあまり気にならないし、うまい使い方ではあると思われます。女の子、みんな同じ顔に見える時ありますけどね。
 次はタイムリー(?)な陰陽師ネタの続刊だそうです。

2001年11月25日

うぁ、ヒッキー


 この週末、ヒドく不健康に過ごす。懐が氷河期まっただ中なので出かけるわけにも行かず、パパさんのご飯代もままならない現状にあっては当然のように家からほとんどでない連休です(w
 そんな状態で何をやっているかと言えば、ネットゲーム。うぁ、不健康ー。GADIUSっちー韓国生まれのネットRPG。これの日本語版がβテストをやっているので、それに参加しとったわけです。以前Diablo2をやってみたけど、肌に合わず大してやりこまなかったのに、今回はどっぷり。まさに朝から晩まで潜りっぱなしです。韓国はネットゲームも偉く盛んらしく、βテストをやっているものもおおく、その一つ、ラグナロクっちーやつも日文版βが28日から開始されるらしいのでこれにも参加するつもり。だから来週末も潜りっぱなしになることでしょう(w まあ、ブロードバンドを活用しないとねー。
 最近よく使うbk1で新刊購入。予約分が入ると送料無料なのが年内ということなので、使えるうちに使っとく。
 -今日の戦果-


    「BLOOD LINK-赤い誓約-」山下 卓/ファミ通文

    「クロスカディア1 月メグル地ノ来訪者タチ」神坂 一/富士見ファンタジア文庫

 血脈は買うつもりなかったんだけど、2ちゃんを見ていて結局購入。神坂新シリーズも同様(w
 さて、ガディに潜るぞー!


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2001年11月28日

パパさんの冬支度


 もうすぐ十一月も終わり、今年も残すところ後一月。そうなってくるとやらねばならないのがパパさんの冬支度。といってもただのタイヤ交換ですけど。というわけで、自分の予定表とにらめっこした結果、今日行かねば月が変わってしまうと言うことで、午前中からカーショップへ。ついでにこのところのプチ出張で走行距離が伸びているので、オイル交換も。あと夏に一回怪しい挙動をしたバッテリーを本格的に冷え込む前にお取り替え。待ち時間2時間といわれた作業は、終わってみれば3時間半後。なかなかに厳しい待ち時間でしたが、週末なんてもっとすさまじい混みようだろうし、今までの経験上、仙台は十二月の一桁の日に一度はどかんと降ることが多いので、月が変わる前にはやっておきたかったわけ。たまに十一月中に降ったりもするけど、今年はそんな気配もないので、その点は安心かな。いずれにしても、本格的な冬はもう目前です。去年は本当に雪の当たり年だったけど、今年はどうなる事やら、はてさて……。
 月末の新刊に併せて新たな獲物を発掘。
 -今日の戦果-


    「スカーレットウィザード外伝 天使が降りた夜」茅田砂胡/中公新社Cノベルス

    「若草野球部狂想曲 サブマリンガール」一色銀河/電撃文庫

    「若草野球部狂想曲2 クイーン・オブ・クイーンズ」一色銀河/電撃文庫

    「若草野球部狂想曲3 スプリング・ステップ」一色銀河/電撃文庫

 若草は、秋山氏のイリヤ目当てで買った電撃hpに載っていた外伝をみてちょっと気になったので購入。インパクトはないけど、メリハリはあるので、楽しく読めるお手軽なシリーズ。アタリの部類かな。スカウィに関しては、まあ外伝だし、ということで。賛否両論あるでしょう。ワタシは好きですけどね。


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