【高野和】七姫物語 第二章 世界のかたち/電撃文庫
「七姫物語 第二章 世界のかたち」
著者:高野 和
イラスト:尾谷おさむ →空想カーニバル
電撃文庫
第九回電撃ゲーム小説大賞・金賞受賞作のやっとこでた続編。
初作同様の淡いタッチの物語り。七姫の視点のためか、戦は端折られ、戦後の話から始まり、ちょっと虚をつかれた感じ。未だ、話の全体像がつかめないけれども、なんだか国盗り物語りから「自分探しな人間ドラマ」に印象が変わりました。ほかの六人の姫が実像を結んだおかげで淡い澄んだ青一色だった色合いに、いろんな色が混じって、少しの鮮やかさが出てきた感じか。
特に大きなイベントも何もない一冊だけれども、今回はなにか、中心の姫様に引っ張られて読み切った一冊。文章がきれいで、脳内情景が浮かびやすいのもその遠因かも。
ちょっと化けたかな、と思える二巻目でした。願わくば、次巻が早く刊行されることを。