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2004年01月14日

【近藤信義】ゆらゆらと揺れる海の彼方/電撃文庫



ゆらゆらと揺れる海の彼方表紙


「ゆらゆらと揺れる海の彼方」
著者:近藤信義
イラスト:えびね
電撃文庫
 

 カナンなる門を抜け、海獣を駆るは冥海。繰り広げられる合戦。二大国のはてなき戦……。

 何とも壮大げな空想戦記物の雰囲気ですが、今後はこのまま戦記物でいくのか、創世ロマンorミステリーに進行するのか、楽しみな感じです。

 造語を以て語られる世界観。元はSFだったと言うだけに、カナンを転移門に、海獣を戦艦に、冥海を宇宙空間に読み替えたならば、まるで銀英伝か星海かという感じですが、独自の世界観のおかげで、独特な雰囲気を持ったモノになっています。

 中心におかれたキャラクタもなかなかに皆魅力的。軽いタッチの掛け合いが好きなワタシには好みの流れです。惜しむらくは、敵さんがステレオタイプのやられキャラが多めなことでしょうか。ただ、今後の期待株が一名ほどいるので、ここに期待しましょう。

 まだ一巻目。分厚いですが話の種がまかれたところ。これからの話の展開を、楽しみに待てる一冊です。

 …にしても、「何となれば…」ってので後藤隊長が浮かぶのはワタシだけだろうか…。

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