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2002年03月01日

自分で自分の首、絞めてる気がしてきた……


 たまたまガッコの掲示板で締め切り日に見かけて、オンラインで申し込めたので思わず申し込んでしまった、かなり無茶なモノになぜか見事に当選(っていうか定員割れたのか)。
 というわけで、なし崩し的に今月末に種子島行き、けってー!
 NASDAの種子島宇宙センターで毎年やっている「スペーススクール」なるもので、ロケット打ち上げ現場でいろいろやることで、宇宙に対する関心を養おう、とまあそんな企画らしい。現場が見られるとイーなーとか思って申し込んだんだけど、まさか通るとは……。対象、高校生と大学生だったはずなんだけど。
 で、慌てて種子島までのルート策定にはいるわけだけど、まるで海外旅行だ。交通費だけで10万を軽く越えて、さらに丸一日がかりとは、これ如何に。びっくりだよ、本当に。余裕があったら折角ここまで行くんだし、屋久島まで足をのばしたいところではあるが、そうすると、完全に一週間の旅行になってしまうんだな。時期が時期だけにそんなに悠長に遊んでいていいものか、少し考えてしまうが、でもなー。すぐに予定を決めて知らせないといけないので、長々と悩んでいる余裕もなく、どうしたものか……。

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2002年03月03日

桃の節句


 本日、桃の節句。ということで、くぁわいいかわいい姪っ子の初節句お祝いの日でありました。
 正月に会って以来なので、ずいぶんと成長しておりましたが、まだ人の顔の識別には至っていないようで、見知らぬ顔が多かった今日は、視線をあちこちにトバしてはグズっておられました(笑) それでもワタシが抱いても少しは落ち着いてくれるようになったので、ちょっとうれしかったり。いずれにしても、みんな始終笑顔であるのは、赤ん坊相手の常でありましょう。
 さて、明日からは都内各所の企業見学会です。結構長距離移動なので、面倒ですが、「明日のためにその1!」と思ってがんばりませう。

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2002年03月08日

お疲れさまでした。


 先週末からの上京と、企業見学、そして昨日の中間発表、とやっと詰まっていたお仕事も一段落。昨日はさっさと帰ってきてそのまま睡眠。思わず13時間も寝てしまいましたさ。
 この後、二週間は普段通りのお仕事。のんびりやっていきましょうか。んで、今月末は一週間かけて、種子島と屋久島旅行(?) あんまり長期間の旅行というのをしたことがないから、国内だけどちょっと楽しみ。さてさて、どうなる事やら。

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2002年03月09日

のんびりシュー末


 洗濯に精を出したり、街中うろうろしてみたりと、久しぶりののんびり週末を過ごしております。電撃の新刊も無事入手できたので、そのアタリを読みつつ、優雅な一日(笑)
 -今日の戦果-


    「赤城山卓球場に歌声は響く」野村美月/ファミ通文庫

    「悪夢の棲む家(上) ゴースト・ハント」小野不由美/X文庫ホワイトハート

    「悪夢の棲む家(下) ゴースト・ハント」小野不由美/X文庫ホワイトハート

    「月と貴女に花束を6 聖夜終焉」志村一矢/電撃文庫

    「電詞都市DT(上)」川上 稔/電撃文庫

    「Missing4 首くくりの物語・完結編」甲田学人/電撃文庫

    「新フォーチュン・クエスト8 待っていたクエスト・エピソード3」深沢美潮/電撃文庫

 相も変わらず、川上さんは人が殺せる厚さです。月花はこれで無事完結。続きが出たりは、……しないと思うけどなぁ。ゴースト・ハントは、被布教活動の結果です。思わず見かけて買ってしまいましたよ。これだけで、続きがないというのは難点だけど。今月はこれくらいしかないしなー。デュアルで一冊、ソノラマで一冊、くらいか。ARIELは案の定、来月に延期。笹本さん、どんどん仕事遅くなってますがな。


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2002年03月10日

【野村美月】赤城山卓球場に歌声は響く


「赤城山卓球場に歌声は響く」
著者:野村美月
イラスト:依澄れい
ファミ通文庫
bk1

 ファミ通文庫エンタメ大賞・第3回最優秀賞受賞作。「ドナドナ」と「卓球」と「世界征服」と「巫女」のお話。そもそも題名からしてよくわからない。読んでみても、最初の方はただの学園コメディーにしか見えない。しかし、中盤以降、物語は驚天動地の展開を見せる。
 正直、「なぜ?」という感想しか抱けない、そのエッセンスの数々。確信犯なのか、ただの天然なのか、理解に苦しむその展開はしかし、なぜか綺麗にまとまっていて、オチもしっかり。ただただ脊髄反射のみで楽しむ一冊か。いや、おもしろかったです。

【志村一矢】月と貴女に花束を6 聖夜終焉


「月と貴女に花束を6 聖夜終焉」
著者:志村一矢
イラスト:椎名 優
電撃文庫
bk1

 電撃レーベルでは大人気なシリーズの最終巻。某所ではベタだ、地雷だと歪んだ愛し方をされている作品ですが、その勢い衰えず。全体のイメージとしては、「ジャンプに代表される少年マンガ」的進行です。強さのインフレ、激しい激しい。死人が蘇るという反則が何度となく出てきてしまうのは、多少興ざめでしょうか。
 前半は、前巻につづいてのラスボス戦、第2ステージ。映像にするとかなり派手で迫力のある場面が続くんですが、いかんせん描写力不足は否めず、脳内補完に頼る部分が多いのは残念。最後の方は主人公とともに作者の方も力つきた感が……。エピローグに関しては、落ち着くところに落ち着いたかな、と。そうするしかないような終わり方でした。最初の頃の甘あまな雰囲気が、最後に近づくにつれて薄れてしまったのは、しょうがないのでしょう。
 いろんな意味で、ストレートなシリーズでした。

2002年03月14日

ぱわーあっーぷ!


 ちょいと更新さぼり気味ですな。忙しさは峠を越したんですが、おかげで物欲炸裂。PCのパワーアップに励んでしまいました。AthronXP1800+という、何に使うんだ的なスペック。ここ2,3日はずっとこいつにかかりっきり。VIAチップセットのせいで、結構ちょこまかと不具合も発生しているため、ちっとも環境構築が進まない。すでにOSインストール3回。今回で何とかモノにして、週末はのんびり過ごしたいところでアリンス。

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2002年03月20日

出遅れ? いやいや……


 中間発表も終わって、気候も徐々に暖かくなって、おつむがゆるんでいるのか、なんとはなしの漠然とした不安ばかりが頭の中の殆どを占め、その重みで気分もなんだか沈み気味。全部ぶっちゃけたくなったりしてー。
 と、まぁそんなことも言っていられないので就職がらみでセンセに相談。ちょっとボケッとしすぎてて、動かないとまずいと言うことで、急遽金曜にOB訪問をセッティングしてもらう。しかもいきなり結構偉い人だったり。とりあえずいろいろ話を聞いてきますわ。
 それを乗り越えたら、一週間のバカンス(笑) ただの旅行にあらず、それなりに実益も兼ねているからしっかり吸収して、ついでに新年度に向けてリフレッシュをしたいと思います。国内だから何とかなると思うけど、可能な限りレポートアップを図りたいモノです。今回はデジカメという兵器も導入したので、それなりに「濃ゆい」ものができるかと。
 明日、しっかり準備と買い出しせなー。「サクラ4」も出るしなー(笑)

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2002年03月24日

種子島・スペーススクール1日目


 朝五時起きして一路羽田へ。昨日は暖かかったと思えば、今日は結構肌寒かったり。鹿児島の天気はあまり芳しくない様子なのが気がかり。
 搭乗手続きして、売店で買った万世のカツサンドをパクつきつつ、搭乗を待つ。飛行機はJAL393便、B777スタージェット。満席状態で席は残念ながら、窓際とはいかず。残念。定時に離陸できたものの、昨日の前線の影響か天候状態はあまり良くなく、到着時刻は10分遅れ。途中、結構シェイクされたりもしたり。とはいえ、1時間40分程度の短いフライトで九州・鹿児島空港到着。実は九州上陸は初体験だったりする。
 荷物をピックアップする時、預かり証が行方不明になるというプチトラブルにも見舞われたが、とりあえず無事市内に向かうリムジンバスに乗る。機上では、気温6℃と聞いてちょっとびびっていたが、そんなに寒さを感じることもなく、適度な感じ。バスに1時間ほど揺られ、鹿児島市内へ。金生町で降車し、近くの天文館アタリの繁華街を一回り。目当ては本屋。ジュンク堂を発見し、店内探索。新刊を期待したのだけど、結局見つからず、すごすごと港に向かうバスを求めてバス停へ。途中、道路の真ん中を駆け抜ける、昔なつかし路面電車を見て、来たことのない街であることを実感する。
 結構あっさり来たバスに乗って、北埠頭へ。代理店のクーポンを引き替えて乗船手続き。時間があったのでついでに昼食。待合室の脇のラーメン屋で薩摩うどんを食す。薩摩揚げと豚肉がのっかっていたのが、何とも……w おいしゅうございました。
 さて、トッピーに揺られること1時間と40分。無事、種子島に上陸。しかし、送迎バスは二時間後。とりあえず、時間つぶしに港をうろつく。噂のヒゲさんの店や、正直屋も発見。とりあえず、種子島の歴史を知るためにも種子島開発総合博物館をのぞく。100丁近くの鉄砲にちょっとびっくりしてみたり。
 時間になって、NASDAのバスに拾われて空港経由で宿泊先へ。拠点となるのはコテージ。4人一部屋だけどかなり綺麗で広々。お風呂からは海が見られていい感じ。なんだかんだで着いたのは夕食時間。荷物を置いてすぐに夕食。初日の夕食は純和風。偉く上品でなんだか物足りなかったり。というわけで、夕食後に適当に声をかけて、初日なのに酒宴。いきなり総勢15人。高校一年から院生1年まで。北は秋田、南は沖縄。実に多種多様。自己紹介から入って、結構和気藹々。焼酎なんかも動員していい感じでした。お約束で海まで繰り出し、まったり。
 初日からすっかりトバしてしまった感じで。これからどうなることやら……。

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2002年03月26日

種子島二日目・スペーススクール開校


 昨夜の飲み会激しさのあまり、更新できず。余裕があれば明日の朝にでも今日の分を更新予定。
-種子島二日目-
 あいにくの小雨ちらつく天候。7時起床で、まずは朝食に。バイキング形式なので、コーヒーをメインにゆで卵とサラダ、パンで軽くすます。食後、天気が良ければ海岸でまったりするところだけど、かなりの風と小雨な所ではどうにも。結局みんなしてロビーでうだうだと。前の晩の飲み会のおかげでかなり仲良くなった人々と談笑。
 NASDA差し回しのバスで科学技術館へ。センター所長の挨拶を以てスペーススクールの開校。打ち上げ作業時しか使わない白い隊員服を貸与され、みんなで着込む。軽いオリエンテーションを受けた後に、館内見学。やはり、ターボポンプのカットモデルに注目してみる。他にも、ロケット開発、衛星開発、軌道制御、リモートセンシング、宇宙ステーションなどなど、パネル、模型、ビデオ、ゲームなどを用いて視覚的に展示されており、かなり楽しめる内容。二時間近くの時間を取っていたが、なんだかんだで時間ぎりぎりまで見て回る。
 支給された昼食の弁当を休憩室で食べた後、種子島宇宙センターの概要を次長に説明していただく。来年度の打ち上げ予定が8,11,2月とかなりタイトなスケジュールであること、LRBを用いた増強型がキャンセルになって、代わりにSRB-Aを4本使用タイプに変更になるかもしれないことなども聞く。
 続いて、待望の施設見学。始めにリフトオフ後から衛星分離までを担当するRCC。山之内理事長が座っていた打ち上げ責任者席とその後ろの「平常心」幕を写真に納める。中までふつうに入れて、ちょっとびっくり。次は、ブロックハウスへ。残骸となってしまった一階のH-2用の管制室をのぞき、地下二階に新設されたH-2A用管制室へ。LCDRの所にある緊急時用自律破壊ボタンをまじまじと見る。隣にあるLE-7A試験棟でエンジンについての軽いレクチャーを受ける。そして、一番の大物VABへ。今は、F-2に使ったLM3の再塗装が終わって、VABに今朝収納したばかりだそうで、そのアタリの作業中。固定台の説明を受けている時にVAB内におもむろに流れる「サクラサクラ」(笑) なんとVABの引き戸が開いて行くではありませんか。その音をバックに第二段エンジン整備のフロアへ、階段で移動。エレベーターが作業で使えなかったのである。高さ80メートルオーバー、13フロア仕立ての建物をみんなで、階段で7階までひーこら登る。かなり厳しかったりするし。上に上がると引き戸はすでに開いていて、そこから第一射場が正面に。そして、少し右手の第二射場では、緑の芋虫ドーリー君が活動したり。高さとその景観にただただ圧倒。最後に第一射場を間近に見て施設見学は終了。開いた引き戸や、動くドーリーなど、機体そのものはなかったものの、かなり貴重なモノがたくさん見られてほくほく。
 先程の科学館に戻り、入社1年目の射場管制課の人の説明で、ロケット打ち上げについての流れをクイズ混じりに学ぶ。クイズは1/4。惨敗。巻きのかかった忙しい状況で夕食兼懇親会へ。自己紹介なども交えてそれなりに楽しかったモノの、少し時間が足りず欲求不満気味。結局、ホテルに向かう途中のバスの中で、飲み会決定! そして、NASDA職員も巻き込んだ大宴会が開催される。
 全員は一つの部屋に入りきらないので二手に分かれ、職員を囲んで宇宙談義。お酒が入って、口も軽やかに、かなり本音の部分まで聞かせていただきました。本当の本当に現場で動いている人たちの話に勝るモノはないですな。かなり志新たにしてみたり。
 ……結局1時くらいまで宴は続いたのでありました。

一日目・いきなりの飲み会


二日目・ほぼ全員で。NASDA職員と座談会


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2002年03月27日

屋久島上陸


 スペーススクールを終えて、ただいま屋久島上陸です。
 レポートは後日……。

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2002年03月29日

ということで、帰宅


 無事、東京に戻ってまいりました。帰りの飛行機、かなり揺れてびくびくでしたが。
 とりあえず、とびとびになってしまいましたが、できている分は更新。以降は明日にでも。写真も適宜追加したいところですが、あんまり入れると重くなるので、後々種子島・屋久島で別にまとめ直すつもりです。
 どうやら風邪を発症して帰ってきたようなので、今日は直に養生します。

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屋久島一日目


 種子島四日間に引き続き、屋久島へ。
 トッピーに揺られること40分弱。風が強いせいか、さしものジェットフフォイルでもたまの横揺れがあったり。見えてきた島は、なによりいきなりの山の大きさにびっくり。本当に山でない部分はほんの一部。というよりも山だけの島、という印象。
 初日は、夕方の四時過ぎに着いたので、とりあえず宿さし回しの送迎に乗って、宿へ。ごくごくフツーの民宿。宿に荷物を置いて、折角いい天気なので近所を散歩。途中に見かけた簡易裁判所のツツジが綺麗だったり、道ばたにいた猫をからかってみたり。全然逃げなくて、人懐こい猫でしたな。
 7時に夕食。さすがに海の幸満載。刺身とかもあったけど、魚の種類のわからない人間には、何がなにやら……。結構な量があったんで食べきるのがつらかったっすけど、おいしかったですよ。
 特にやることもないので、日記をまとめつつ、テレビを見つつ、まったりと。お風呂に入って、日付が変わる前にはおねむ。今までの不健康な生活とは偉い違いだ(笑)

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種子島四日目・スペーススクール最終日


天気:曇りのち晴
 さすがにお疲れな同室の皆様とともに少しお寝坊。結局、朝御飯を食べたらそんなに時間もなく。ちなみに、バイキング形式のホテルの朝食のメニューは、三日間変わることはありませんでした。ホテルの売店でNASDAグッズをちょっと調達。とはいえ、全部おそらく浜松町のNASDAiにあるであろうモノばかりでしたが。
 いつものバスで開校式を行った科学技術館へ。そこで、二日間着ていた真っ白い隊員服を返却し、代わりに一人一人スペーススクール修了書を、所長から手渡され、無事、スペーススクールは閉校。今日はやっと綺麗に晴れ上がったので、初日に外で撮れなかったので、芝生広場に横たわるH-2の前にみんなで集まって集合写真を撮る。みんなが頼むので、20個強のカメラを4人の職員さんで代わる代わる撮る、撮る、撮る。その後も、時間までそれぞれ写真を撮ったり、職員さんと談笑したりと、楽しく過ごす。
 そして、各々の別れ。とりあえず、みんなでバスに乗って空港へ、そして港へ向かう。まず中種子市街で、種子島に残って観光をしていく数人が降りる。ローカルな種子島空港で約半数の人間が降りる。羽田まで行く数人は、その足でNASDAiまで遊びに行くらしい。かなり寂しくなった車内では、残った人間でもにぎやか。西之表に向かう途中、一人地元にツテのある人間が降り、終点、西之表港に到着。フェリー組とトッピー組がいたが、トッピーに空きがあるようで、そっちに移った人もいた様子。とりあえず、ワタシはおみやげを仕入れにまずは池波製作所へ。種子鋏と包丁のセットをとりあえず仕入れる。コレを機内に持ち込むと捕まります。そのあと、適当なレストランで豚カツ定食を食べる。黒豚かどうかは不明なれど、値段の割にうまかったっす。ヒゲさんの店にてお菓子類のおみやげを買う。こいつは主に研究室用。しかし、結構かさばるやね。最後に外に出る時に、店のおばちゃんに種子鋏の鍛冶屋についてちょっとレクチャーされる。池波さんとこは、大量生産だから安いけど、あんまり質は良くないので、「こんなものか」と思ってほしくない、とのこと。ちぃ、買う前にココで話しきいときゃ良かった。
 とりあえず、仕入れるモノは仕入れたので再び港へ。ちょうどフェリーの出航だったようで、フェリー組を見送る。どこから持ってきたのか、しっかり紙テープも持っててバッチリ。トッピーよりも早く出るモノの、途中で追い抜かれるらしいが、とりあえず、無事に出航。つづいて、トッピー組。ワタシはさらに後のトッピーで屋久島に渡るので、鹿児島へ向かう船を見送る。トッピーはフェリーのように紙テープとはいかないので、何となく味気なく、見送る。
 なんだかんだで、毎夜飲んだせいで結構仲良くなった人間もいたし、なぜか仙台の人間もいたし、かなり大きな収穫もあったし。今後も連絡を取り合うため、MLを作り、運用するらしい。貴重な人脈になるんではないだろうか。なによりも、最前線でどのような仕事をしているのか、どんなことを感じるのかを本人の口から聞く機会が得られたことは何事にも代え難い経験ではないだろうか。打ち上げ前3ヶ月は休みもほとんどなく、非常に忙しいが、そうやって作ったロケットが無事に上がっていくところ見ると、何とも言えない気持ちになるらしい。そして、やっぱり最初に打ち上げを見た後はモノの考え方が変わるようだ。そんな話が酒の肴になってしまう、ある種不思議な経験でした。


 ワタシは、このあとトッピーにて屋久島に渡る。

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種子島三日目・スペーススクール二日目


天気:晴のち雨
 結局二晩連続で飲んだ翌日。すがすがしいとは決して言えない朝でした。しかし、外の天気は昨日とは違って晴れ間も見え、良い感じ。とりあえず、朝御飯を食べ、みんなで海へ。晴れた中での海は初めて。やはり南の海は綺麗ですな。一人、ペットボトルに手紙を入れて海に流していたのがいましたな(笑) かなり苦労していたようですが。
 本日一番のイベントは、実際の機材を使った打ち上げシークエンスのシミュレーション。しかし、その前に打ち上げの際にロケットを追尾する光学系、レーダー系の見学。そして、8号機の失敗を受けて、打ち上げられることなくお蔵入りしてしまったH-27号機のGTV試験機を見学する。格納庫に入って、やはりその大きさに唖然とする。直径4メートルの機体の迫力はさすが。3分割された機体を前から後ろから横から、はたまた実際に触れて見ることが出来、かなり貴重な体験でした。
そして、打ち上げシミュレーションへ。ワタシはリフトオフまでの管制を担当するブロックハウス(B/H)の割り振られ、役割は第二段LH2タンク制御。シミュレーションはX-440、LCDR(発射管制指揮者)のセリフから始まる。実際の流れに即した手順書に書いてあるセリフを、それぞれの担当が読み上げる。その声は、実際に用いられるOIS(作業用相互連絡電話)でB/H、総合司令棟(RCC)の担当者全員のイヤホンで聞こえる。X-Timeが表示される全面モニターには、H-2A初号機の打ち上げ映像を編集したモノが流れていたのだけど、みんな自分のセリフを言う時間を計るだけでいっぱいいっぱい。結構綺麗な映像だったのに、堪能するとはいかなかった。リフトオフをしてしまえば、B/Hの仕事は終わり。RCCに管制を引き継ぎ、あとはのんびり観戦。イヤホンから聞こえてくるみんなの声は、やはりかなり緊張していた。しかし、衛星の分離までが確認されるとやはりホッとした雰囲気が流れる。自然と拍手をしたくなるというモノ。
 シミュレーションを終え、竹崎の社員食堂でカツカレーの昼食。何でカツカレーなのかと思ったが、職員の話だと、人数分素早くできるのがコレだからということらしい。さくっと食べて、外の展望台で初めての晴れたセンターの情景を堪能する。やはり晴れていた方が海が綺麗だから、施設の見栄えもかなり違って見える。
 午後は、ペットボトルロケットの製作・打ち上げ。班ごとに分かれて説明書きに従って二機のロケットを製作する。手順に従っていけばできるモノとは言え、ペットボトルをカッターで切り、つぶし、形を整え、組み立てるのは結構大変。予定スケジュールをおしながらも完成させる。できあがったモノを持って、射場(芝生の広場)へ。ボトル内に一定量の水を入れ、自転車用の空気入れで空気を入れ発射する。水の量と圧のかけ方でかなり飛び方が変わる。数回の練習を経て、班対抗の打ち上げ合戦へ。我が班は、四回の打ち上げ全てそれなりに飛んだモノの、際だった訳でもなく、上でも下でもない感じ。午前中は晴れていたのに、急に天気が崩れてきて、雨まで降ってきたので表彰式は置いておいて、とりあえず撤収。ロケットを製作した部屋に戻って表彰式。なんでか賞品を受け取るのはいつも同じ人だったり。どうも強運の持ち主らしい。
 ホテルに戻ってあわただしく夕食。1時間足らずでまたバスに乗って移動しなくてはならないから、かなりあわただしい。メニューは洋食、コースもどき。順繰り順繰りに出てくるのはいいんだけど、時間がないのに、のんびりさすな! しかも、メインがしょぼくてねぇ。コレにはちょいとまいったね。
 で、あわただしく移動した先は中種子中学校。学校にある大型望遠鏡で天体観測をするということだったのだけど、あいにくの雨天ではどうしようもなく、お呼びがかかっていた西はりま天文台公園の長のおじさんの講演を聞くことで代替。このおじさんもビミョー。天体の距離を測るという、ちょっとややこしい題材だっただけに、わかりやすく説明するのに苦心してくれたのだけど、たまに挟むギャグがねぇ。うん、ビミョー。他には、中学生の頃あこがれだったペンタックスのフローライト105mmが三台あって、それの使い方を講習してくれたり。晴れてさえいれば、コレを使っていろいろみられたのにねぇ。残念。
 帰り道、ホテルに帰る道すがら、バスを止めてもらって買い出しがこっそりなされていたらしい。ワタシはもう眠くてウトウトしておったのだが。ということで、結局三夜連続で飲み会ということにあり成りました。さすがにみんな疲れていたのか、そんなに大人数にはならなかったがまったりと談笑。エサはずっと焼酎でしたね。疲労には勝てずにワタシは早めに退散。みんなもそんなには遅くまではならなかったようですけど。というわけで、さっさと風呂もらって熟睡。
 

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屋久島よりアイを込めて(笑)


 コレより本土に向かいます。天気はあいにくの雨。港にしかグレ電がないという状況なので、レポートは帰還後になります。あしからず。

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2002年03月30日

屋久島三日目


天気:雨


 初めての長期間旅行も最終日。今日はただ移動するのみ。朝食を食べて、とにかく荷物を詰め込む。外は夕べから降り出したかなり激しい雨。本当に屋久島では天気に恵まれました。屋久島・宮之浦港を10時20分に出港するトッピーに乗るべく、宿の人に車で港まで送ってもらう。おみやげを買っていなかったので、港入り口にある観光会館で降ろしてもらう。どーもおせわになりました。
 おみやげの調達、なんですが、実際屋久島土産といってもたいしたものがあるわけでもなく、屋久杉の工芸品がメインになるんですが、そんなモノを買えるわけもなく。とりあえず、焼酎とタンカンのジャムを買ってみる。うぬぅ、瓶詰めだからかなり重い。
 港で、島で唯一見かけたグレ電を使ってメールチェック。かなり大量でうんざり。一日二日見ないだけでコレだからねぇ。待合室で見ること1時間ほどでトッピー入港。悪天候のせいか、かなーり揺れております。種子島を経由して、3時間ほどで鹿児島港北埠頭へ。水中翼船だからそんなには揺れないモノの、やはり雨と風はかなりの影響を及ぼしたようで、どうやらやはり遅れた模様。ターミナルに行ってもバスはなく、仕方なくタクシー使って金生町へ。何はなくとも、ジュンク堂へ出向いて、帰りの機中でのネタを仕入れようとしたのだけど、期待したモノもなく、とりあえず一冊仕入れて昼食へ。面倒なんで黒豚屋を探すこともなく、角のマックに入店。荷物を席に置いて、注文すべく並んでいたら警報警報。まぁたはなぢ。慌ててトイレに駆け込んで何とか納め、びくびくしながら注文、食事。全く気が抜けませんね。
 金生町から、再び空港リムジンバスで鹿児島空港へ。帰りの便はJASのA300。行きのB777よりも広い感じで、楽でした。しかし、飛行中、かなりの揺れ。逆Gかかりまくりで、ちょっと読書には向かない状況でした。でも、羽田には定時に着陸。タッチダウンもかなり静かでお上手な機長さんだったようです。行きはへたっぴぃだったな、今にして思えば。荷物を受け取り、モノレールに乗り、浜松町より帰宅。へろへろでしたー。やれやれ。


 実に5泊6日にも及ぶ、ワタシ的には初めての長期旅行。本当にいろいろと実り多く、かなり良い経験になったと思われます。精神的にリフレッシュできたので、新年度から心機一転がんばりやしょー!

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屋久島二日目

天気:晴のち雨


 本格的に動く二日目。種子島での悪天候が嘘のような晴天。気温も高めで良い感じ。純和風の朝食が久しぶりで結構うれしかったり。
 前日の家に頼んでおいたレンタカーを受け取りに、レンタカー会社の車で事務所まで。借りたのは軽のスズキ、アルト。新規格の軽。こいつは初めてなので、どきどきの乗り出し。ちょっとハンドルが重いのと、加速が鈍く、馬力がなさげなのが難点なれど、家のパパさんみたくうるさくなくて、壁が厚めなのはいいかも。
 見て回る方針としては、島を西からぐるーっと一回り。最初の目的地は、屋久島最大の滝、大川(おおこ)の滝。島の周回道であるところの国道は、宮之浦近辺はちゃんと対向できるのに、ちょっと離れてくるとすぐに道幅が狭くなるし。途中、道の端になにやらうごめくモノが数体。何事かと思えば、サルぢゃないですか。猫もそうだけど、こいつもなんだか人に動じないと言うか。車で行っても、ちっとも逃げないし。思わず至近距離で写真撮ってみたり。ぢつは今後、山道の所々でこの屋久ザル君たちに遭遇することになる。
 大川の滝はさすがの一言か。えれー迫力。天気もいいからかなり綺麗でした。お次は千尋の滝。これもそれなりに大きい滝なんだけど、生憎、見られる位置が滝から遠いので迫力は大川ほどでもなく。そして、近所にあるトロ沖の滝へ。ここは近くの駐車場に車を止めて、そこから歩き。なぜか車を止めて、降りようかとした瞬間、ポタポタ……と垂れるモノが。何かと思えば、突然のはなぢ。正直、なぜ? とりあえず、慌てて車を止めたところでティッシュペーパーを買って切り抜ける。鼻にぽっちを詰めて、滝を見に細い道を降りてゆく。ちょっと行くとすぐに行き止まり。だけど、樹の間から綺麗な赤い橋と、その下のこじんまりとした滝が見える。慎ましいモンだけど、上の橋とのコントラストがいい感じですな。
 この後は、メインが二つ。まずは安房の港からかなり上がったところにあるヤクスギランドへ。ココも途中までは綺麗な道なんだけど、突然すさまじい狭さの道になったり、作り途中の未舗装道路になったりと結構忙しい。何はともあれ、到着後、後のことも考えて80分コースに潜る。ちゃんと道が整備されていたり、そうでもなかったりするところをえっちらおっちら歩く。名前のある杉にもいくつか会ったが、そうでもない杉でもかなりの重厚さ。アップダウンも多く、結構疲れたモノの、空いたおなかを抱えて出口まで。ヤクスギランドからさらに車で上ると、樹齢3000年オーバーの紀元杉を訪問。これまたの迫力。再び車に乗って山を下る。
 お昼ご飯を調達に宮之浦へ向かう。道々、脇を見ながらお店を探すが特に見あたらず、結局宿の近くまで。かぼちゃ屋なる店で、屋久島ラーメンを食す。屋久島名産のさば節でダシを取った独特のスープのラーメン。生臭いのかと思ったけど、全然そんなこともなく、非常においしいモノでした。
 腹ごしらえの後、また山道を登って、白谷雲水峡へ。今度はちょっとがんばって150分コースへ。最初は舗装された道だけど、すぐに原生林歩道にはいると、道筋があるだけの、かなり激しい山道をひたすら歩く。道中、なのある杉からそうでないものまで、ごっつい杉たちに多数遭遇する。一時間半ほど歩いて、奉行杉の所で小休止。森の中の雰囲気は、うまく言葉で言い表すことができないですな。実際に体験してみないと。とにかく静かで、時の流れが止まったようであるのが実感できます。本当なら時計なんて無粋なモノを持つことなく、ただただ身をその流れにゆだねられると良いのですが。「生命」というものを本当に感じられた気がします。
 小休止して、歩き始めるとなんだか妙な音が。脇のほうからどすっ、どすっと。音の方にアタリをつけて目を凝らすと、なんだか白いふわふわしたモノが跳ねている。よくよく見ると、その正体はシカ。慌ててカメラを構えるも、直前にちょうどフィルムを使い切っていて残念。シカに向かってカメラを構えていた時、シカ君はワタシの方を凝視しておりました。思わずにらみ合いをしてしまいましたよ。すぐに森に消えてしまいましたけどね。アレは貴重な体験でした。途中、渡る沢で水を調達しつつ、ヨレヨレの足を引きずって歩を進め、なんとか森を抜ける間際で再びシカに遭遇。今度は大中小3頭。今度はしっかり写真に納めましたよ。きっと。
 あとはもう、車を返し、宿に戻って、夕食食って、風呂は行って、さっさと寝ました。風呂場ではなぢがまた出て大変でしたが。
 屋久杉に囲まれた中に入ることで、何となく、何かが抜けて、何かが入ってきた、そんな感じを受けました。中にある空気は千年単位のモノ。いかに人間という生き物がちっぽけであることを痛感します。この島に生きる木々が、いままで何を見て、何を感じ、何を考えてきたのか、一度聞いてみたい気もしますが、人間なんか、相手にされなそうです。「ガイア思想」というモノはこういう感じから生まれたのかと思います。とにかく、いろいろ感じ、いろいろと思う、良い経験ができると思います。多少無理をしても一度行ってみることをおすすめします。

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