ネットというメディアの特徴
連日、ネット新聞テレビとにぎわせているWORM_MSBLASTER。天下の国営放送のニュースですら、その対策を実演付きで紹介したりとなかなかのにぎわいで何よりですな。
で、今回の標的(いつもの標的?)となった某M社の方が会見して、「一月前の脆弱性の発覚からそのパッチ当てまでの告知が徹底されなかった。新聞等のメディアを活用して告知していきたい」とのこと。営利企業としてはこの対応は確かに無難なところなのかも。だけど、個人的には納得は行きません。
ワタシの考えとして、インターネットというメディアは、テレビや新聞、ラジオなどの今までのマスメディアとは違って、受信者もまた発信者になれるという双方向性を持つとともに、送信、そして受信もまた自ら欲しなければ得られない『能動的メディア』であると言うことが大きな特徴であり、利点であると思っています。
通常、今回のようなウィルスの情報は、求めなければ得られません。世界中に網の目のように広がるネットワーク、また先端の情報機器であるコンピュータというモノを使うに当たって最も基本的に徹底してほしいのは『情報に対するアンテナの敏感さの維持』です。
そのアンテナを周りに張り巡らしていれば、今回のウィルスは普通に未然に防げたはずです。しっかりとネット上に情報はあったのですから。それを怠ったのはユーザーの問題です。それをメーカーの責任に押しつけて非難するのは、自分のミスを人のせいにするということになるでしょう。まぁ、そもそもバグのある製品を出すな、という話もあるんですが、バグのない製品を出すのは至難の業でしょうから、こちらはすこしは大目に見ないといけないでしょう。
兎にも角にも、こんな下手をすると一分ごとに情報の更新されるようなオンデマンド、つまりは欲しなければ得られないメディアを使うからには、それなりに情報収集には気をつけておくべきではないだろうか、というちょいと社会派なお話でした。
ちなみに、うちの会社では、社内システムに影響があるかもしれないという謎な理由でアップデートの適用は止められており、今回のウィルスの影響は悲しいくらいに受けました。そして、ようやく本日、パッチの適用許可がおり、あわてて適用し、何とかしたところでした。なんともはや……。